2014年3月29日土曜日

消費税増税にともなうにのさんの価格変更について

お客様へ

 いつもお世話になっております。

 4月からの消費税増税に際しまして、当店の商品の価格の変更をすることとなりました。

 当店では、ここのところの、燃料価格の高騰、これにともなう原材料・包装材等の値上げ、全体的な物価の上昇にともなう経費の増大に、仕入れ先の変更等の工夫で、なんとか現状の価格を維持すべく努力してまいりましたが、消費税につきましては、いかように工夫のしようもなく、今回、誠に不本意ながら、価格を変更せざるをえなくなりました。

 なにとぞご理解のほど、よろしくお願い申し上げます。

 商品価格の変更につきましては、店頭にて掲示させていただいております。

 今後も、よい商品をお届けできますよう、日々、努力してまいります。

 なにとぞよろしくお願い申し上げます。

                         2014年3月 にのさん

春の一日

今日は、お米を分けていただいている益子の農家の太田さんのところに行きました。

帰り際、ハウスにホウレンソウがあるから、持っていって食べる?といわれて、はいっ!っと喜んでハウスに入ったら、すごく暖かくて、というよりむしろ暑くてびっくりしました。

そのあと、今年は何をつくるんですか~、と苗を見せてもらいました。整然と並んでいます。向こうがトマト、それからネギです。ハウスの中なので、もう、芽がでています。








太田さんは、いろんな種類の野菜をつくっておられます。

こうやって、ひとつひとつ植えて育てるから、かわいくて、かわいくてしょうがないのよ~、と、太田さん。いいんですよ、たくさんできなくても、質のいいものができれば、と、きっぱり。かっこいいです。

帰りに、豆三さんで、おあげやお豆腐やがんもをたくさん買ってきました。
豆三さんは、私ごときがいうまでもなく、知る人ぞ知るおいしいお豆腐屋さんです。真岡にあります。


できれば近々、豆三さんのおあげを使って、おいなりさんをつくってお出しできるようにしていきたいと思っています。今まで、遠いのであきらめていたのですが、今日、お話をうかがったら、豆三さんのいつもの配達コースが、にのさんのご近所さんだということがわかり、ついでにちょっと寄ることができる、といっていただきました。

おいなりさんは、やっぱりおあげがおいしくないと、どうおいしくなりようもないと思うのですが、今日、おうかがいしたときに、ちょうど揚げたてのおあげができたところで、帰りの車の中で、なにもつけずに食べても、これが本当においしいのです。かなり大きいのですが、そのまま一枚、ぺろっと食べてしまいました。もっと食べたかったのですが、試作品の分がなくなってしまうのであきらめました。

ところで、洋菓子を置いてくださっていたBoulange 770 さんのお菓子が、しばらくにのさんではおめにかかれなくなってしまいました。実は、Boulange 770 さんは、今、パン工房と別に、新たにアイスクリーム工房を建てていて、パン工房もギャラリーもそうだったのですが、すべてセルフビルドです。
それで、大工仕事が忙しくなってしまい、あと、宇都宮市内で料理の講師をされているのですが、担当するカリキュラムが増えてしまって「どうやってお菓子を仕込む時間を確保すればいいのか、かなり考えたのですが・・・・・・。」と、いうことで、残念ですが、しばらくは、にのさんに置くお菓子はお休みということになりました。

Boulange 770 さんの益子町山本770にあるギャラリーでは、引き続きお菓子を販売されています。ギャラリーでは、お菓子だけではなくて、天然酵母のパン、奥様の香織さんの陶器なども販売されています。ちなみに日曜日しか営業されていません。明日も営業日ですので、お時間がある方はいかれてみてはいかがでしょうか。 >Boulange 770


2014年3月20日木曜日

にのさん風サバイバルなときのごはん(3)くず湯もどき

引き続きサバイバルなときのごはん:くず湯もどきです。スープからの連想です。

具合が悪いとき、あるいは高齢の方やお子さんなどでも食べやすいと思います。

コップなどに、スープ用のスプーンに一杯くらいの片栗粉(コーンスターチやタピオカ粉でもOK) にお好みの量の砂糖を入れて、少し水を入れて混ぜておきます。そこに熱湯を入れて急いでまぜるたら完成です。

以上であります。おやつがわりになります。 身体をあたためたいときには、ショウガなどがあるとなおいいです。



にのさん風サバイバルなときのごはん(2)冷蔵庫などにあるものと野菜のスープ

ここのところ、春の気候だったのに、今日はまた寒いです。

3.11のときも、先日の豪雪の時も、とても寒かったので、電気の供給が切れても、食料があまり傷まなかったと思いますが、これが違う気候のときだと、もう、即日、というか、数時間後には、冷蔵庫の中のものが腐敗を初めてしまうのではないかと思います。

そんなときの対応の仕方としては、とりあえず新聞紙でくるむとか、保冷箱などに入れるとかあると思いますが、 復旧が遅れてそれでも無理になってきたら、いっそ、火を通してしまう、というのがよろしいかと思われます。

それで、これでなにを作る、という枠があまりにはっきりしていると、逆に、あれが足りない、これが足りないということになってしまうのですが、漠然と「スープ」であれば、肉があれば肉で、魚があれば魚でだしをとり、それがなければ野菜だけでも十分においしくできますし、乾物を入れてもよし、なにかあればあったで、なければないなりに、何をいれてもいいのです。

そして、スープのいいところは、調理技術がなくても差し支えがない、というところです。


例えば、災害時などに炊き出しをしなければいけないなどの際に、包丁を触ったことすらない人だけが集まって調理をしようという話になったとしても(刃物に慣れていない人には、包丁のどちらが背かすら知らない場合があるので、ほんとに要注意です)、スープであれば、ほぼ問題なくできるはずです。

スープの具は、あらかじめ切ってから調理しようとすると、野菜の皮をむかなければならないとか、それをまた小さく切らないといけないとか、そしてまた、その野菜が根菜だったりすると、固いので慣れないと力任せに切ろうとして怪我をしやすいですし、子どもなどには危なっかしくてなかなか任せられませんが、調理技術(カットする技術)がなければ、まず、まるごと火を通してしまえばいいわけです。

つまり、手元にある野菜などを、まるごとすべて大なべに張った水にどぼんと入れて、火をつけて、ある程度、やわらかくなるまで煮てしまう。そうすると、お豆腐を切る、というところまでやわらかくはないものの、野菜が柔らかくなって、無理なく切れるようになりますし、切るのがめんどくさかったら、そのまま、お箸でほぐして食べてもいいのです。お肉も、火を通したほうが断然、切りやすいです。なお、包丁のかわりにハサミも使えます。

野菜の皮はむけるならむいてもいいですが、べつにむかなくてもまるごとでいいと思います。水がたくさんあればきれいに洗い、水があまりなければ、おしぼりをつくってきれいにふいて、じゃっかん、汚れているくらいは、火を通すこともあり、まあ、非常時の数日間くらい、なんということはないのではないでしょうか。

沸騰するまでは強火にし、煮立ったらすぐに火を弱くします。肉を入れているとあくがでてきますので、それはすくったほうがいいのですが、料理人には「あくも味のうち」という人もいますので、なにしろ非常時のこと、べつに売るわけではないわけですし、あくのすくい方がわからなければ、そのまま散らしてしまえばいいと思います。少し、見た目が悪くなるくらいです。

あとは、好きなやわらかさまで弱火で煮るだけです。燃料が少なかったら、その後、煮続けないで毛布などにくるんで余熱で火を通します。味付けは、塩だけでも十分いけます。コショウがあればなお豪華。肉のくさみを消すのは、にんにくと生姜。あとはネギ・玉ねぎ。あればラッキー、なければあきらめます。醤油を入れてもいいし、味噌でも。ちょっとだけかくし味に砂糖を入れると、味がマイルドになると思います。酢、レモンなども合います。


熱い時期なら、 朝晩一回ずつ火を通して、冷めてから鍋ごと水に浸しておくとか、あるいはもっと頻繁に火を通せば、腐敗しないで、数日はいけると思います。次の日にはまた少し水を足して、食材がなにかあれば、そこに足して煮ていきます。スープは、腐敗すると、濁って表面に膜がはったようになり、試しに食べると酸っぱいのですぐにわかります。(その場合はもちろん、もう食べられませんが、食べられないものが食べられないと誰にでもすぐに識別できることは重要だと思います。)

つくってすぐに食べきらず、もたせる場合は、定期的な火入れと冷却に加え、必ず食べる前に火を通す必要があります。 その際、沸騰した後に強火でぐらぐらやりすぎるとスープが濁ります。もちろん、濁っても食べられます。

ごはんや麺などの炭水化物があれば、一緒に食べれば満腹感がえられます。小麦粉があれば、水で練ってお湯に落とせばすいとんができます。それがなければ、スープだけでも、数日くらいなら空腹をずいぶんと紛らわしてくれると思います。

そして、スープが非常食としてとてもいい点は、上記のように、調理技術なしでできるということもあるのですが、なによりも、その場にある材料を、水さえあれば、何人ででも分けられるという点だと思います。

つまり、ジャガイ モ一個を100人で分ける方法はなにかと訊かれたら、それはもう、スープにするのが一番いいと思います。

ようは水増しです。

人数が多ければ多いほど、それ は限りなく白湯(または味がついていれば塩水)に近づいていくわけですが、分配できる、というのは、非常時にはとても大切なことだと思います。

誰かだけ ジャガイモをひとつ食べて満腹になるより、10人でうすいスープを分け合ったほうが、きっと生存率は高まるはずだと、私は信じています。



* 『にのさん風サバイバルなときのごはん』は、ふだんはお店では販売しておりません m(_ _)m



2014年3月10日月曜日

明日で震災から3年です

明日で震災から3年です。

多くの方が亡くなられた震災を改めて思い、心よりお悔やみを申し上げます。

実は、もともと『にのさん』は、3年前の震災がきっかけでできたお店です。

震災の後、食料がスーパーなどで激減してしまい、また、原発のこともあり、この先、食べるものはどうなるのかなあ、という強い懸念がありまして、それで、当初は、実は、共同購入をやりたい、というのが趣旨だったのでありました。

当時は、放射線測定などがあまりされていなかった時期でしたので、測定を自分たちでやるべきか、あるいは西から食料を取り寄せるべきか、など様々考えまして、しかし、食品の測定というのは容易なことではないのは明らかで、それに、どこかで、そのようなかたちが本当によいのか、納得できない部分もありました。

つまり、安全性を求めて限られたパイを奪い合う限り、経済力があるものが勝つに決まっています。そういうところに乗るのが、本当にいいことなのか。どうも、それは違うような気もしていたのです。

それに、そういうことを続けていると、地域の農業を潰してしまうのではないかと思いました。

それで、共同購入をやるにしても、地域の農家さんと、本当に顔の見える関係をちゃんとつくっていって、例えば、栽培方法とか、そういうことも含めて、きちんと対話できるようなかたちを、時間をかけてつくっていければいいなと思って、それで始めたのが、『にのさん朝市』です。

つまり、じつは、にのさんは、朝市が最初にあって、そのあと、総菜屋ができたのです。

なぜ朝市が総菜屋になったかといいますと、結局、食べものを日常的に、公平に分け合うには、販売するのが一番いいんじゃなかろうか、と思いはじめた頃、栃木県の社会福祉協議会が、地域の高齢者福祉に貢献するような民間の活動を支援する、という趣旨の公募(地域の福祉力整備促進事業)を実施し、それに応募して立ち上げの支援を受けられることになり、スタートができた、という経緯があります。

一緒に朝市を企画した仲間がヘルパーをやっているのですが、震災の時、ガソリンが入手困難になり、普段はいけている利用者さんのところにいけなくなってしまって、本当に、生死に関わるところだけにしかいけない、という事態に陥ってしまったのだそうです。

また、震災で設備が壊れるなどして、長い間、非営利で配食サービスを行っていたグループも、活動をやめてしまったと聞きました。

災害は、社会的に弱い立場に置かれている人には、まっさきに厳しい状況をもたらすようです。



地域の小さな飲食店は、実は、食料の備蓄庫でもあります。もともと大人数の食事に対応することを前提に準備しているので、いざというときには、炊き出しなどにも対応できると思います。

また、業務用の調理機器というのは以外とアナログで、たとえば、ガスコンロや炊飯器なども、電気に頼っていません。つまり、仮に電気の供給がストップしても、とくに問題なく調理はできるのです。

 そのようなことが必要な事態が起こらないことを、もちろん心より願ってはいますが、もし、あのときのように、命の危険を感じるような非常事態があったとき、にのさんは、ガソリンがなければいつもより早く起きて歩いて店にたどりつき、食材がなければ今ある食材をつかって、米しかなければおにぎりだけでも、あるいは、それすらなければスープだけでもつくって、いつもの通りに12時に店をあけてお客様をお待ちする。そういうことをしたい、と思っています。

靴下問題

もう、ずっと以前から、靴下問題に悩まされてきました。
具体的には、靴下の素材であります。

私はもともと皮膚が弱く、 身体に直接触れるものは、可能な限り、すべて綿、または綿麻です。もしかしたら他にも受け付ける繊維があるのかもしれないのですが、とりあえず冒険したくないので、自分がだいじょうぶだと確認済みの綿か麻で、できるだけ着るものを調達するようにしています。

しかし、近年、ポリウレタンが入っていない衣料品を探すのは至難のわざで、とくに女性用のものは、まず軒並みといっていいほど、ポリウレタン混です。そして私はこの、ポリウレタンがまったくダメなのです。かゆくなるし、ちくちくするので、ストレスマックスです。

それでも、服はまあ、綿または綿麻のものが、難しいとはいえ入手できます。


しかし、もう、絶対!っといっていいほど、そこらへんに売っていないのが、綿100の靴下です。

惣菜屋は、ほぼ一日、 靴を履いて過ごします。だいたい朝の6時すぎには仕入れに向かい、店が終わるのが夕方の6時ですので、少なくとも12時間くらいは確実に、靴を履いていることになります。

そして、靴を履くときに必ず必要なのが、靴下です。
この靴下が、探しても、探しても、ないのです、綿100%のものが。
こんなに世の中にたくさん靴下が売られているのに、買いたい靴下がないというのは、本当に困ったことなのであります。



以前、県庁に出張販売にきておられた靴下のメーカーさんが綿100靴下を前にブランドの発注でつくったもの残りということで販売されていたのを偶然ゲットできたのを最後に、もう、綿100%の靴下には、とんとお目にかかれなくなってしまいました。こちらのメーカーさんもたまたま残りがあったから、ということでしたので、定番でつくっておられたわけではないわけです。つくづく、もっと買っておけばよかったと後悔したのですが、もう遅い。

この際、いっそ、自分でつくろうかと思って調べたのですが、どうも靴下を編むのはけっこうめんどくさそうで、 私にはやはり無理そうです。


もちろん、ネットで検索すると、たしかにオーガニックコットン、的な感じで販売はされているものもあるのですが、一日12時間の作業用にオーガニックコットンのファンシーな靴下はミスマッチ。それに、作業用に、そんな高価な靴下は必要ありません。


私にとっての理想の靴下像は、デザイン性などはとくに気にしないので、とにかく綿100で、丈夫で、ゴムで締め付けられなくて、少し厚手であればなおのこといい、という感じです。

それで、最近、気がついたのですが、この条件にあてはまる靴下が、実は世の中にはすでにあって、しかも量産されていて安価なのです。

それがなにかというと「軍足」です。軍手の靴下版、みたいなものです。

やったー!そうかー、盲点だった―!っと思いました。

ようやくこれで、靴下問題が解決だ、と喜びました。

が、しかし、結局、サイズは男性もののみということが判明・・・・・・。
メーカーさんにもお問い合わせしたのですが、女性用の綿100の軍足は、つくっておられないとのことでした。

男性用を買ってきて履こうか、どうしようか。

迷ったのですが、もともと足のサイズが女性としても小さく、とうてい、27センチにも対応できる男性サイズの靴下が快適に履けるとは思えません。

それで、今日、とうとう、市販の靴下には私の求める靴下はないという現実を受け入れて諦めて腹を決め、靴下のメーカーさんに、特注でお願いすることにしてしまい、今さっき、発注してしまいました。

特注なので少量は発注できないため、この先、一生、靴下に困らないどころかあり余るほど届く手筈となりましたので、お店でも販売いたします。同じ靴下問題にお悩みの方は、この機会にぜひ。

(到着は、三週間ほど後になると思われます。待ち遠しいです。)